油津の繁栄を物語る古民家
あまり観光客が訪れない南国の小さな港町ですが昭和初期は東洋一のマグロ漁の基地でした。
散策しているとその当時の繁栄を物語る建物に出会います。
まず最初に出会ったのが杉村金物店。
登録有形文化財に指定された建物です。
昭和7年の建築だそうで当時としては珍しい木造瓦葺の3階建て、1階が店舗、2・3階は住居として使用されているそうです。
この建物の特徴は外壁が緑色であること。洋風の洒落たデザインでアンティークな雰囲気があります。
この緑色の部分は銅版なんです。現在の建物ではなかなか見ることがない外壁です。
まだ金物屋さんとして営業はしているみたいですが(たぶん)、訪れた日は閉まっていました。
金物店と同じ道路沿いに建っているのが「満尾(みつお)書店」です。
こちらの建て物も国の登録有形文化財で昭和初期の建築だそうです。
残念ながら書店は廃業しているようですが、マグロ基地で繁栄していた時代、どんな本を求めてこの書店に油津の皆さんは来たのでしょうね。
杉村金物店や満尾書店の洋風のモダンな建物がある通りから少し路地に入ると和風の旧家がまだ残っています。
その一つが「渡邊家住宅」です。
江戸末期の商家の外観を保つ木造平屋建の切妻造りで、、母屋や酒蔵などが登録有形文化財になっています。
2004年(平成16年)に放送されたNHK連続テレビ小説「わかば」の中で「村上酒造」として登場し、建物入り口が撮影場所となったそうです。
それを説明する看板が捨てられたように立てかけられていました(^^;
このほかにも沢山古い建物が残っている油津。
散策していると繁栄していた油津の時代にタイムスリップしたような錯覚になります・・・というのは言いすぎかな(笑)
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